卵売り場で目にする「Pasture-Raised(放牧飼育)」「Pasteurized(低温殺菌)」「Cage-Free(ケージフリー)」といったラベル。これらの違いを理解し、より良い選択をするために、それぞれの特徴を詳しく解説します。
1. Pasture-Raised(放牧飼育)
飼育環境:
- 放牧飼育の鶏は、広大な屋外スペースで自由に動き回ることができます。
- 具体的には、1羽あたり最低108平方フィート(約10平方メートル)のスペースが提供され、自然の餌(草や虫など)を摂取することが可能です。
メリット:
- 鶏が自然な行動を取ることができ、ストレスが少ない。
- これにより、卵の栄養価が高くなる傾向があります。
注意点:
- 「Pasture-Raised」という用語は、米国農務省(USDA)によって正式に規制されていません。
- そのため、信頼性の高い認証マーク(例:Certified Humane、Animal Welfare Approved)を確認することが重要です。
2. Pasteurized(低温殺菌)
処理方法:
- 低温殺菌された卵は、サルモネラ菌などの病原菌を除去するために、殻ごと温水で一定時間加熱処理されています。
メリット:
- 生食や半熟での調理でも安全性が高い。
- 免疫力が低下している人や妊娠中の方にも適しています。
注意点:
- 低温殺菌は卵の品質表示であり、鶏の飼育環境(ケージフリー、放牧飼育など)とは直接関係がありません。
3. Cage-Free(ケージフリー)
飼育環境:
- ケージフリーの鶏は、ケージに閉じ込められず、屋内で自由に動き回ることができます。
- しかし、屋外へのアクセスは必ずしも保証されていません。
メリット:
- ケージ飼育よりも鶏の自由度が高く、自然な行動を取りやすい。
注意点:
- 飼育環境が過密になる場合があり、ストレスや健康問題のリスクが残ることもあります。
まとめ
卵のラベル表示は、鶏の飼育環境や卵の処理方法を示しています。健康や倫理的な観点から、自分の価値観やニーズに合った卵を選ぶことが大切です。購入時には、各ラベルの意味を理解し、信頼できる認証マークを確認することで、より良い選択が可能となります。
タイプ | 意味 | 屋外に出られる? | 主なメリット | 価格 |
---|---|---|---|---|
Pasture-Raised | 放牧飼育 | はい(広い牧草地) | 自然な飼育環境、栄養価が高い | 高い |
Pasteurized | 低温殺菌済み | 関係なし | 食中毒のリスクが低い、生食OK | やや高い |
Cage-Free | ケージなし | いいえ(屋内のみ) | ケージ飼いより自由度が高い | 普通~やや高い |
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